大学別データベース

大学名
テュービンゲン大学

ドイツ
地域
ヨーロッパ
原語または英語名
Eberhard-Karls-Universität Tübingen
学部

構成(組織・教員数・学生数)
教員数: 教授4名,アカデミックアドヴァイザー1名*,学術研究員6名*(週20時間雇用),常勤講師2名(任期なし),非常勤講師4名,事務職員2名
(* 教授、講師以外のアカデミックアドヴァイザー、学術研究員も授業を担当)
学生:1年生約27-30名(入学許可の人数制限あり),2年生約20名,3年生以上は把握が困難。
2017年11月現在で,主専攻の学生合計211名(内女性が61%),副専攻の学生合計70名。

日本語学習の主たる目的
実用目的で日本語学習を始める学生が多い。
教養のために外国語を学ぶとしたらラテン語などになる。
必修科目
主専攻日本語:1-2学期に各学期10時間(1時間=45分,文法4時間,読解2時間,会話2時間,文字2時間),3学期に8時間(文法2h,読解2時間,会話2時間,文字2時間)。
4-5学期は同志社大学に留学して各学期10時間(文法4時間,読解2時間,会話2時間,語彙2時間)。

演習(Übung)1学期:日本文化入門2時間,日本の歴史2時間,資料調査法2時間。
2-3学期:アカデミックライティング2時間,独日異文化間コミュニケーション2時間,日本文化史2時間
プロゼミ(2-3学期):政治・経済・社会2時間,日本の言語と文字2時間,日本宗教史・思想史2時間
単位計算:1LP (=Leistungspunkte)=30時間(授業外も含めて)の学習
日本人教員情報
学術研究員1名,専任講師2名,非常勤講師2名
専任講師:日本語以外に,学部上級クラスと修士課程の演習を担当。
非常勤講師:(日本語の授業ではなく)学部上級レベルと修士課程の「哲学史」,「政治・経済」を担当。
目標とする日本語のレベル
目標はN2以上,N1に合格する学生もいる。
熱心に取り組めば5学期終了後にはN2に受かるはず。留学中にN2に合格する学生もいる。
必須科目の使用テキスト
主専攻の1学期,2学期「げんき1・2」
3学期と4学期途中まで「ニューアプローチ 中級」
4学期途中から5学期まで「ニューアプローチ 中上級」
(4-5学期は京都で日本在住の非常勤講師4名が担当)
卒業生の進路
日本語を使う仕事を希望する学生は留学中から日本でインターンシップなどを探すこともある。副専攻で日本語を学んだということが(異文化に対して開かれた態度,漢字学習などに必要な根気良さなど)評価されるケースもある。
学習上の困難点
文字はやはり難しい。
日本学の入学者はモチベーションが高いので学習に対する態度などは問題ない。
特に副専攻の学生には,異言語システムの受け入れが困難で,ヨーロッパ言語の枠から離れられないタイプもいる。
大学院

構成
修士課程は,(1)日本学科の修士課程,(2)東アジア政治・社会研究で日本に重点を置く修士課程がある。(1)は毎年5名前後入学する。テュービンゲンの日本学バチェラー修了者は修士1年在籍で修士課程を修了することも可能。(2)は毎年多くて5名程度入学。
博士課程は2018年2月現在で10名ほど在籍。
研究領域・方向性
日本学では
(1)日本語学・言語学:Eschbach-Sabo教授
(2)宗教学:Antoni教授,Schrimpf教授,
(3)新旧の技術・伝統工芸(大工)・醸造技術(日本酒の歴史):Horres教授
コースの特徴
修士課程:モジュール01(古典4科目から3科目選択して)12LP((=Leistungspunkte),モジュール02(現代語4科目から3科目選択して)12LP,モジュール03(日本研究諸問題4科目から3コマ選択して)18LP,モジュール04(専門語5科目から3科目選択して)12LP。モジュール05(日本の文化と歴史),モジュール06(日本の社会と歴史),モジュール07(日本の言語と文化),モジュール08(現代日本の政治と社会)各18LPから2モジュール36LPを選択。修士論文モジュール30L(論文20LP,口答試験10LP)。以上合計120LP。
修士論文・博士論文は2名で指導・評価する。日本学以外の教員,学外の教員も関わることがある。
学位授与
博士論文の統計はないが,例えば,"Constructing Identity through Myth: Susanowo as a Liminal Figure in Discourses on Japanese and Korean Identity"(2017年),Cinderellas Standpunkt: eine Untersuchung zur Darstellung der Perspektive im Rahmen des Japanischen als Fremdsprache(シンデレラの視点:外国語としての日本語における視点表出の研究)(2010年)などある。
卒業後の進路
修士課程修了者は日本関係に限らず一般企業に就職することが多い。博士号取得者の多くは研究者・教員になる。
留学

位置づけ
4学期目と5学期目に日本学主専攻の学生は全員京都(テュービンゲン大学同志社日本研究センター)に留学する。連邦留学奨学金(Auslands-BAföG),州奨学金を得る学生もいるが,原則自費で留学する。修士課程進学者は再度留学することが多い(8つの連携大学+同志社へ)
副専攻日本学の学生も,国際経済学(留学推奨),国際経営学(留学義務),重点領域が日本の学生が協定大学に留学することもある。日本学以外で,平和研究(広島大学),物理ロボット工学研究(早稲田大学?)などへの留学もある。
提携大学
学部は必修。留学が必修なのでテュービンゲンに来たという学生もいる。
もちろん3学期末の不合格者は4学期目には留学できない。
留学に対する意識・条件・選抜
同志社大学(テュービンゲン大学同志社日本研究センター),中央大学,広島大学,上智大学,関西外国語大学,立教大学,立命館大学,早稲田大学,愛知県立大学
留学後の学生の状況
留学の成果がさまざまな形で現れる(たとえば「やる気」など)。中には他の専攻へと考え直す学生もいる。
その他情報
東京外国語大学修士課程を修了した学生が留学し,2010年に(テュービンゲン大学で)博士号を取得している。

上級の教科書を作成してもらうことはありがたい。
・翻訳技術説明用の教材などを開発してくれるとありがたい。
・不足しているので,聞き取り教材など開発してもらえるとありがたい。
調査協力者
Viktoria Eschbach-Szabo,濱田朱美,井上百子(所属 日本学研究室)
調査者
成田 節
調査日
2018/02/05
資料

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