大学別データベース

大学名
エアランゲン大学

ドイツ
地域
ヨーロッパ
原語または英語名
Friedrich-Alexander-Universität Erlangen-Nürnberg
学部

構成(組織・教員数・学生数)
教員数: 教授2名,助手2名 ,常勤講師2名,
学生:1年生35名、2年生15名、3年生15名(2018年2月現在、新入生は毎年50~60名入学する)
HPに2007年以来137本の卒業論文題目が掲載されている。
日本語学習の主たる目的
卒業論文作成に当たり、日本語の原典を独力で正確に理解できる読解能力を養う。
日本語話者とのインタアクションにおいて、適切な言語行動のできる異文化能力を養成する。
日本文化に関しては古代から現代までの社会史、文学史を把握する。
必修科目
日本語1~5(1-5学期)、古文(3-4学期)、日本史(1-2学期)、文学史(3学期)
日本人教員情報
日本語教育担当の日本人教員は常勤の専任講師が2名、非常勤講師は無し、役割は日本語授業の立案と実施、日本語試験の作成と実施、日本の提携校との学生交流に関わる諸業務。
常勤講師採用条件: 修士以上の学歴、日本語教育専門  担当科目: 日本語1~5

目標とする日本語のレベル
日本語4修了時点で日本語能力試験N3、日本語5修了時点で日本語能力試験N2合格。
必須科目の使用テキスト
教科書は「Grundstudium 1/2 (Noriko Katsuki-Pestemer)」及び自主教材
卒業生の進路
就職(日本関連企業への就職は少ない。日本で就職するものは毎年1,2名いる)
他の大学の日本学MA(大学院)或いは日本学以外のMAに進学。

学習上の困難点
日本語学習を簡単なものだと高を括っている新入生が目に付く。学習者の中には漢字学習の必要性を認めず,漢字習得に力を入れない学生が多い。1学期の初め(2~3週を過ぎてから)日本語学習のイメージが違っていたことに気づく学生もいる。
市民大学などで少し勉強した学生が「自分ができる」と思い込んでいて,漢字はほとん分からないような「既習者」もいる。
大学院

構成
日本学の修士課程(2014年開設)
教授2名
研究領域・方向性
「日本のポップカルチャーとメディア学」に重点を置く修士課程
講座Ⅰ:メディアの変遷と社会,日本のメディア論の歴史,20世紀日本の哲学(京都学派),デジタル化の社会・文化・政治への影響
講座Ⅱ:文学(特に近世),演芸(能,歌舞伎),出版
現代のポップカルチャー,メディア文化の諸現象(マンガ,アニメ,映画,テレビ,デジタルメディア)および,現代の諸現象の基礎となる近世(17世紀以降)文化の産物も研究する。そのために近世の日本語の学習も必要。アジアにおける日本のポップカルチャーをよりよく理解するために,中国語・韓国語の学習も奨励している。
2年目の日本留学も推奨。
コースの特徴
・修士課程進学の前提:日本学(あるいはメディア・文化学)学士課程修了(成績条件あり),日本語能力試験2級,高度な英語能力
・ 以下のモジュールが開設(合計120 ECTS)
1 日本語
2 ポップ/メディア1(現代)
3 文献学(前近代のテキスト)
4 ポップ/メディア2(現代)
5 ポップ/メディア3(近世-浮世絵なども)
6 文化・メディア分野演習
修士論文

学位授与
HP掲載情報
修士論文(旧制度のMagisterarbeit)2012年以降4本
「吉本ばななの作品における少女マンガ的側面」(2012)
「たぬき-日本のトリックスター」(2012)
「日本におけるアイデンティティーと差別 - 在日コリアンを例に」(2014)
「人間になった機械 - コンピューターゲームBinary Domainの哲学的側面」(2015)
修士論文(新制度のMasterarbeit)2017年以降1本
「異性愛の比喩表現の変遷 - 江戸時代から現代まで」(2017)
卒業後の進路
日本関連のさまざまな職業領域。博士課程進学者も。
留学

位置づけ
学部2年終了時に一年間の日本留学を薦めている。
単位交換は現在のところ無し。
1年間の留学が5単位と認定される。
提携大学
宇都宮大学、東京外国語大学、東京学芸大学、成城大学、三重大学、京都教育大学、大阪大学、大阪教育大学、関西大学、山口大学、立教大学
留学に対する意識・条件・選抜
2011年度、12年度の留学希望者はそれ以前に比べ半減。(震災、原発事故の影響も考えられる。)
以前、多いときは15-16名いたが,ここ数年は10名前後。
選抜審査事項: 学科内総合成績、留学志望動機書、研究計画書(2018年からは重視)、口頭面接(日本語とドイツ語)
留学後の学生の状況
日本語能力向上が顕著に見られる。
日常生活における日本文化の知識が豊富になっている。
人間的にも社会的にも成長して帰ってくる。
中には,とりあえず日本を体験できたことで満足してしまう者もいる。
その他情報
2011年以来毎年9月に,東京外国語大学日本語教育学専攻の大学院生(および学部生)による「東京日本語コース」,ドイツ語専攻学部生との「日独タンデム合宿」を実施している。可能な限り継続してほしい。
調査協力者
山中信之(所属 日本学研究室)
調査者
成田 節
調査日
2018/02/08
資料

コメント

検索キーワード

その他

外大関係者情報