大学別データベース

大学名
カイロ大学

エジプト
地域
アフリカ
原語または英語名
Cario University
学部

構成(組織・教員数・学生数)
教員数:35名
・教授(3名)専門は日本文学、日本思想、日本語言語学
・准教授(4名)日本文学、日本思想、日本語言語学
・専任講師(3名)日本文学、日本思想、日本語言語学
(以上は博士号取得者)
・助講師(4名)大学院予備コースでの研究
・助手(15名):教員を手伝いながら、大学院コースに入学するために準備する立場である。
・語学講師(4名):基礎日本語を教える。
・日本人語学客員講師(2名):基礎日本語、会話、作文を教える。

学生数各:学年20~25名(2011年度27名)
(日本語・日本文学科は毎年の受験者約150名という狭き門である。)
日本語学習の主たる目的
・日本の文学、思想、歴史等コンテンツを学ぶための言語スキルの向上が目的である。
・1992年度生からは、初級を1年半で終え、2年次後期を中級への橋渡し期間と位置付けるようになった。
・出来る限りクラス内の学習を通して4技能のバランスがとれるように、4年次にも会話クラスを設置するなどの工夫をしている。
必修科目
1年次(前期)
アラビア語(2時間)/英語(2時間)/エジプト社会(2時間)/日本文化(2時間)/日本語文体(4時間)/日本語文字・語彙(4時間)/日本語音声(4時間)/日本語作文(5時間)
1年次(後期)
日本語文法(4時間)/日本語会話(5時間)/日本語講読(4時間)/漢字(4時間)
2年次(前期)
アラビア語(2時間)/近代哲学(2時間)/英語(2時間)/科学思想(2時間)/日本語文体(4時間)/日本語文法(4時間)/日本語作文(5時間)/日本語学入門(4時間)
2年次(後期)
漢字(4時間)/日本語講読(4時間)/日本語会話(5時間)/日本研究(日本社会)(4時間)
3年次(前期)
アラビア語(2時間)/英語(2時間)/翻訳(2時間)/日本語文法(4時間)/日本語講読(5時間)/日本近代思想(4時間)/近・現代思想(4時間)
3年次(後期)
日本語作文(5時間)/新聞講読(4時間)/日本文学(古代・中世)(4時間)/日本研究(民族文化)(4時間)
4年次(前期)
アラビア語(2時間)/英語(2時間)/日本語講読(2時間)/新聞講読(4時間)/翻訳(5時間)/日本文学(古代・中世)(4時間)/近・現代日本史(4時間)
4年次(後期)
日本文学講読(5時間)/日本思想(古代・中世)(4時間)/日本研究(現代文化)(4時間)/日本語学(4時間)
日本人教員情報
日本語学科開設当初、日本人教員は3名(いずれも国際交流基金のによる派遣)だったが徐々に減り、2010年9月から0名となる。
目標とする日本語のレベル
日本語能力試験の受験は義務ではないが、卒業までに日本語能力試験2級を取得する学生が多い。
必須科目の使用テキスト
1年次は『みんなの日本語Ⅰ』(スリーエーネットワーク)を使用。
2年次は『みんなの日本語Ⅱ』(スリーエーネットワーク)を使用。
3年以降は、作文、中級文法などの教材を使用。
卒業生の進路
・大学の正規教員を含め一般的に教員の給与は極めて低く、金銭的には魅力的な職業ではない。そのため、多くの学生は高い収入が見込めると考えられている観光ガイドなどへの就職を希望し、エジプト人の日本語教師が育たない。
・しかし、中には助手として学科に残り、国費留学を経て研究者や教育者を目指す者が数名いる他、事務員として日系企業に就職する者もいる。
・エジプト以外のアラブ諸国で日本語を教えている同学科出身者は少なくなく、アラブ全体の日本語教育の現場に人材を供給する役目も担っている。
学習上の困難点
・研究用図書や学習教材の不足、及び日本語教師の人材不足。
・また、現地雇用の日本人講師は経済的に行き詰まり1~2年で帰国してしまうケースが多い。
・国際交流基金による寄贈などはあるが、物価水準の違いから大学や学生が独自にそれらを自力で購入することは困難である。したがって慢性的に参考図書や学習教材が不足している。
大学院

構成
修士課程(2年間)3名
博士課程(3年間)2名
(大学院は1994年5月設立)
その他に2010年までは大学院進学予備コース(1年間)があったが、2011年度に廃止された。
研究領域・方向性

コースの特徴
・修士課程コース
1年次(前期)
方法論(3時間)/日本文学研究(3時間)/日本史(3時間)/日本文学講読(3時間)/一般言語学(3時間)
1年次(後期)
日本文学研究(3時間)/日本語研究(3時間)/日本民族文化研究(3時間)/応用言語学(3時間)/文学評論(3時間)/修士論文作成
・博士課程コース
1年次(前期)
日本思想研究(3時間)/日本文学研究(3時間)/日本語学研究(3時間)
1年次(後期)
日本比較文化研究(3時間)/日本芸術研究史(3時間)/比較文学研究(3時間)/比較言語学(3時間)/博士論文作成
学位授与
未調査
卒業後の進路
大学の助手に就く、大学院に入学、日本留学、他の大学で非常勤として日本語を教える、民間会社で通訳・翻訳の仕事に就く、日本の会社・企業への就職、エジプトの会社・企業への就職、観光ガイド業、観光業(ホテル、お土産屋への就職)
留学

位置づけ

提携大学
以下の大学と、主に日本の大学との留学生交換、教員交換、シンポジウム開催交換、学術書物交換などが行われている。
東京外国語大学、横浜国立大学、筑波大学、横浜国立大学、お茶の水大学、九州大学、大阪大学、北海道教育大学、早稲田大学、拓殖大学、桜美林大学、関西大学、駒澤大学、同志社大学、沖縄大学
留学に対する意識・条件・選抜
・エジプトと日本の物価の違いなどから私費留学はほぼ不可能である。
・日本の国費留学制度を利用しているが日本語学習者全体から見るとその機会は非常に少ない。
留学後の学生の状況
未調査
その他情報

調査協力者
カラム・ハリール氏(カイロ大学文学部日本語・日本文学科長)
調査者
谷口龍子(東京外国語大学国際日本研究センター准教授)
調査日
2011/10/13
資料

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