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大学名
王立プノンペン大学(外国語学部日本語学科)

カンボジア
地域
アジア
原語または英語名
The Royal University of Phnom Penh( Institute of Foreign Languages, Department of Japanese)
学部
日本語学科あるいは関連学科
構成(組織・教員数・学生数)
日本語教育学コースとビジネス日本語コースとの2つのコースを開講している。
1年次:基礎を固めるために多くの一般教養科目(カンボジア語による、大学内共通)を受講する。
2、3年次:最終年次の研究に向けて日本語、日本文化に焦点を当てた科目を受講する。
4年次:二つの専門に分かれ、各自の興味関心のあるテーマに関する知識を深める。卒論執筆を行う。
教員14名(そのうち日本人6名-国際交流基金派遣1、他は学科で募集し選考する。2012年現在)
科長:Ms. Loch Leaksmy(専門:生物学、日本語教育)。
教員:Mr. Katagiri Junji(言語学、日本語教育)、Mr. Hak Serey、Ms. Chhoeng Vouchky(物理学)、Ms. Hor Sreineang(歴史)、Ms. Chhong Sota(銀行業務、財政)、Ms. Nakamura Naoka(日本文学)、Mr. Ueda Takanori(歯学、経済学)、Mr. Kaneda Atsushi(農学)、Mr. Fukuda Tomohiko。

履修者の内訳は、1年生67名、2年生61名、3年生37名 4年生61名(2011年現在)。
1年生119名、2年生71名、3年生58名、4年生58名のうち日本留学中3名、各学年の25名前後は奨学生である。(2012年現在)
授業は午前、午後、夜の3部に分かれる。他の選考も持つダブルスクールの学生、社会人学生もいる。
the Cambodia-Japan Cooperation Centre (CJCC)では他専攻の学生対象に日本語の授業を開講。
日本語学習の主たる目的
・幅広い知識と教養のある若いカンボジア人を養成すること。
・カンボジアの次世代のリーダーとなれる人を養成すること。
・日本語を通して、新しいことに挑戦し、新しいものを生み出せる力を持った人を養成すること。
・カンボジアの経済を支えるために、日本語のできる人材を養成すること。
・日本とカンボジアの架け橋となる人材を養成すること。
必修科目
必修単位は138単位である。
1年次 日本語週6時間(『みんなの日本語』Ⅰ終了)、カンボジアの歴史、経済など。
2年次前期(週20時間・18単位)
 日本語文法Ⅰ(『みんなの日本語』Ⅱ終了、中級教科書)
 聴解・会話Ⅰ
 読解Ⅰ
 作文とスピーチⅠ
 漢字Ⅰ
 日本学Ⅰ
 英語Ⅲ

2年次後期(週20時間・18単位)
 日本語文法Ⅱ
 聴解・会話Ⅱ
 読解Ⅱ
 作文とスピーチⅡ
 漢字Ⅱ
 日本学Ⅱ
 英語Ⅳ

3年次前期(週20時間・18単位
 日本語文法分析・演習Ⅰ
 聴解と会話Ⅲ
 読解Ⅲ
 作文とスピーチⅢ
 プレゼンテーションとディスカッションⅠ
 翻訳Ⅰ
 マスメディアと日本語
 言語学入門(主専攻

3年次後期(週20時間・18単位)
 日本語文法分析・演習Ⅱ
 聴解と会話Ⅳ
 読解Ⅳ
 作文とスピーチⅣ
 プレゼンテーションとディスカッションⅡ
 翻訳Ⅱ
 コンピュータ・スキルと日本語
 言語学入門(主専攻)

4年次前期 全学生共通必修(週4時間・4単位)
 アカデミック・ジャパニーズⅠ
 インフォメーション・テクノロジーと日本語
 日本語教育学コース必修(16時間・14単位)
 応用言語学
 教授法
 教育実習Ⅰ
 教師のための日本語言語学
 日本語に関する研究(論文)Ⅰ

ビジネス日本語コース必修(16時間・14単位)
 ビジネス・コミュニケーション・ジャパニーズ
 日本社会の研究
 通訳
 観光日本語
 日本に関する研究(論文)Ⅰ

4年次後期 全学生共通必修(週4時間・4単位)
 アカデミック・ジャパニーズⅡ

音声学 日本語教育学コース必修(週12時間10単位)
 教材研究
 教育実習Ⅱ
 日本語に関する研究(論文)Ⅱ

ビジネス日本語コース必修(週14時間12単位)
 インターンシップ
 ビジネス文書翻訳
 プレゼンテーション
 日本に関する研究(論文)Ⅱ

選択科目(4年次後期のみ)
 日本語言語学研究
 日本語教育学研究
 社会言語学
 統語論
 意味論
 語用論
 日本の特徴に関する社会学
 日本語史
 観光サービス・スキル
 秘書スキル
 日本文学
 日本文化
 日本に関する一般情報の研究
 日本経済
 異文化間コミュニケーション
日本人教員情報
Mr. Katagiri Junji(言語学、日本語教育)、Ms. Nakamura Naoka(日本文学)、Mr. Ueda Takanori(歯学、経済学)、Mr. Kaneda Atsushi(農学)、Mr. Fukuda Tomohiko。
目標とする日本語のレベル
日本語能力試験N3-N2の取得。(N3は全員、N2は10名程度、N1は、1,2名) 仕事で日本語が使えるようになること。
必須科目の使用テキスト
未調査
卒業生の進路
日系企業・NGO就職、通訳・ガイド、日本語教師。日本留学、自営業。
学習上の困難点
漢字学習、表現力。
大学院

構成
日本語研究関連のコースはなし。
研究領域・方向性
日本語研究関連のコースはなし。
コースの特徴
日本語研究関連のコースはなし。
学位授与
日本語研究関連のコースはなし。
卒業後の進路
日本語研究関連のコースはなし。
留学

位置づけ
留学中は休学となる。毎年、交換留学生、日本語・日本文化研修留学生などの形で3~5名が留学する。
提携大学
東京外国語大学、昭和女子大学、名古屋大学、早稲田大学、創価大学。
留学に対する意識・条件・選抜
3年次の成績によって選抜される。
留学後の学生の状況
発音、流暢さなど日本語力の向上が大きい。考え方もしっかりし、態度なども変わる。
その他情報

調査協力者
Ms. Loch Leaksmy(ロイ・レスミー:王立プノンペン大学外国語学部日本語学科学科長)
調査者
坂本惠(東京外国語大学留学生日本語教育センター教授)
調査日
2012/12/27
資料

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その他
・2005年に新設され、現在6期生までが卒業している。
・1期生が次々に日本留学し、修士号を取得後帰国しているが、大学教員の待遇は悪く、教師が定着しない傾向がある。
・現在日本企業の進出が盛んで、日本語のできる人材が多く求められている。日本語ができるとよい待遇が得られるという。どの分野でも人材不足である。
・日本語学科を卒業後そのまま教員になる者もあり、まだ修士号取得の教員は少ない。他の学科では修士号取得者もいるが、日本語関係は日本で取る必要がある。
・日本語教育は厳しく行っており、途中で脱落する学生もいる。
・入学は高校の成績で選抜し、奨学生も同様である。
・奨学金は、政府奨学金、日本企業奨学金などの種類がある。
外大関係者情報
日本語学科への交換留学も希望する。
日本語教育選考の修士程度の学生を教師として短期間(半年~1年)受け入れる用意がある。
アパート代程度なら経費援助が可能である。