大学名
東呉大学(日本語文学科)

台湾
地域
アジア
原語または英語名
SOOCHOW UNIVERSITY
学部
日本語学科あるいは関連学科
構成(組織・教員数・学生数)
・学生数:
学部学生:約1,298名(18クラス)
修士課程・博士課程大学院生:107人在籍

・教員数:専任教員:28名
(内訳
客員教授1名(蔡茂豊先生)
教授5名(林錦川先生、陳淑娟先生、頼錦雀先生、林文賢先生、朱広興先生)
副教授6名(林雪星先生、盧月珠先生、王世和先生(2010年8月より学科主任)、劉怡玲先生、羅済立先生、許夏佩先生)
助理教授8名(李宗禾先生、阮文雅先生、黄智暉先生、陳世娟先生、頼雲荘先生、張桂娥先生、彭思遠先生、葉懿萱先生)
専任講師8名(陳永基先生、黄本元先生、城戸康成先生、高橋恭子先生、呉美嬅先生、蘇克保先生、長田正民先生、李翠芳先生)
日本語学習の主たる目的
学部教育:日本語及び日本文学の学習を中心に、日本事情を詳しく知り、国際的視野を備え、中日文化交流に役立つ人材を養成すること。
大学院修士課程:日本語学、日本文学、日本語教育学を研究する人材と日本語教師を養成すること。
大学院博士課程:日本語学、日本語教育学を研究する人材を養成すること。
必修科目
1年次・2年次:日本語の基礎教育
3年次・4年次:日本語の基礎教育を継続して行うほか、実用日本語の能力の養成を重視。

・現代日本事情、日本語情報処理、新聞日本語、通訳、翻訳実務、ビジネス英語等の授業を開講し、卒業生が多方面の職種に対応。
・大学院進学を希望する学生のために、日本の小説、名著講読、研究方法指導、日本語学、言語学概論、日本語教授法、日本語研究等の授業を開講。
日本人教員情報
3名(全て専任講師)
目標とする日本語のレベル
日本語能力試験2級合格が卒業の条件だが、卒業時までに1級に合格する者も多い。
必須科目の使用テキスト
『一緒に読解SCU初級』東呉大学日本語学科編、致良出版社
『日本語中級読解入門』日本語教育・教師協会(Jaltta)編、大新書局
『日本語上級読解入門』柿倉侑子・鈴木理子他編、大新書局
『新文化日本語 初級1』文化外国語専門学校
『輕鬆聽日語Enjoy Listening to Japanese』文化外国語専門学校
『基礎・日語語法』 林錦川 編著、文笙書局
その他に、以下のような独自教材を執筆している。
『一緒に読解SCU初級』東呉大学日本語学科編、致良出版社、450元
東呉大学日本語文学系編集班
林雪星、陳淑娟、賴錦雀、朱廣興、盧月珠、李翠芳、蘇克保、陳世娟、李宗
東呉大学の学生生活に根差した題材を各課で扱い、大学近隣の地理、台湾に来た日本人との会話等の内容が盛り込まれている。
卒業生の進路
日系企業、旅行代理店への就職、翻訳業、留学、大学院進学など様々である。
学習上の困難点
使役、受身の用法、自他動詞の区別や用法などの習得が難しい。
大学院
日本語研究関連コース
構成
学部に準ずる。
研究領域・方向性
「日本語学研究」「日本文学研究」「日本文化研究」「日本語教育学研究」の4コース。
これらから主専攻と副専攻を選ぶことが可能。
日本語学・日本語教育を重視したカリキュラムが特徴で、日本語学・日本語教育についての研究者養成を目指す。
コースの特徴
・修士課程1年次:一般言語学の基本概念の教育を重視。(特に、日本語の発音、文字、語彙、文法、談話、敬語、方言等の多方面にわたる教育)
日本語教育の分野では、日本語教授法、日本語習得理論の教育を行い、ゼミナール方式の授業を重視。
文学研究においては、文学作品の分析、観賞、論文資料の引用方法、書道、文学理論の導入の教育を行っている。
・修士課程2年次:応用言語学についての授業を重視。(言語分析、対照研究、言語資料収集、コーパス処理、言語の原則と規則性の研究といった授業を開講)
・博士課程:日本語学・日本語教育学の専門家・研究者養成を行っている。(「日本語音韻論研究」「日本語語彙論研究」「日本語教授法研究」「日本語教材研究」「日本語教育史研究」「中国語と日本語の対照研究」等の授業を開講)
学位授与
2009年度までに21名が博士号取得。(http://www.scu.edu.tw/japanese/参照)
卒業後の進路
修士課程修了の場合:各大学の夜間の市民講座的性質を持つ日本語講座の教員となるほかに、一般の会社に勤める者もいる。
博士課程修了の場合:もともと教職に就いている者が多い。
留学

位置づけ
修士号ではダブルディグリー制度がある。
提携大学
・学部学生:拓殖大学、同志社大学、明海大学への交換留学制度がある。
4年で卒業可能なシステムを作り、毎年2・3年生20名程度を派遣。
また、拓殖大学の夏期日本語プログラムにも派遣している。
・修士課程の学生:
宮崎大学教育文化学部、名古屋大学国際言語文化研究科・文学部、学習院大学文学部・商学部、新潟大学現代社会文化研究科・国際交流センターへ派遣制度がある。
特に、宮崎大学とは、修士号のダブルディグリー制度で連携、2年間の修士課程のうち、1年間は宮崎大学に留学するシステムを行う計画がある。修士号授与の審査は東呉大学で行う。
留学に対する意識・条件・選抜
学部生に対しては、国際交流センターで筆記試験と面接試験を行う。大学院生を受け入れている学習院大学と名古屋大学は研究計画の審査を行う。
留学後の学生の状況
留学後は、会話力が伸び、再び日本へ留学したいという日本語学習の動機付けがはっきりしてくる学生が多い。
その他情報

調査協力者
林雪星(東呉大学元日本語文学科主任(2007.8~2010.7)、副教授)、賴錦雀(東呉大学教授)
調査者
望月圭子(東京外国語大学総合国際日本学研究院教授)、谷口龍子(東京外国語大学国際日本研究センター准教授)
調査日
2011/09/27
資料

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その他
沿革
・1972年に東呉大学外国語文学系(=科)で日本語教育が開始されたのが前身である。
・1975年に、東方言語学系(=科)として独立し、1975年に夜間部が増設された。
・1980年に修士課程の前身である日本文化研究所並びに日本語学系(=科)が設立、その後日本語文学系(=科)が設立された。
・2000年に夜間部は昼間部に改組され、2001年に修士課程社会人入学制度が始まった。
外大関係者情報