大学名
大連外国語学院(日本語学院)

中国
地域
アジア
原語または英語名
Dalian University of Foreign Languages
学部
日本語学科あるいは関連学科
構成(組織・教員数・学生数)
日本語学院
教員数:81名
学生数:3,200名
日本語学習の主たる目的
話す、聞く等の実践的な運用能力の習得が重点目標。
必修科目
日本語に関する授業
専門必修科目:基礎日本語、視聴覚日本語、日本語会話、日本語読解、日本語作文、高級日本語、日本語翻訳、同時通訳、日本語概論
選択必修科目:言語文化分野、国際貿易分野、ビジネス分野、高級通訳翻訳分野、旅行業分野
日本人教員情報
日本語学院の教員数81名のほかに、日本人教員が10名在籍。
専門:日本の高等学校での国語教員(退職者)。日本の日本語学校で日本語教師経験のある者。
役割:日本語の授業を担当。学生のスピーチコンテストの指導、作文の指導等の課外指導業務も含まれる。
採用条件:書類審査で、学歴や職歴等を中心に審査。年齢は60歳以上という制限があるが、実際にはこの条件に適合する人材は少ない。
担当科目:日本語作文、日本語会話、高級日本語、視聴覚日本語等。
目標とする日本語のレベル
制度としては、明確な日本語能力試験の合格目標を設定していないが、日系企業に就職する際に必要となることが多いために、3年次以降に多くの学生が日本語能力試験を受験する。
3年次にほぼ50%、4年次には95%の学生が1級に合格する。
必須科目の使用テキスト
ほぼ学内のオリジナルテキストを使用(市販もされている)。日本で出版されたテキストを使用する授業もある。
卒業生の進路
日本語の能力を活かして日系企業に就職する者と、大学院に進学し日本語の学習や研究を続ける者が約80%以上を占める。
大連には日系企業が大小合わせて3,700社あり、日本語が話せる人材の需要が多い為、この方面での就職が多い。
特に近年はIT産業方面へ就職する学生が増えている。
留学経験者は、,大学院進学、日本で就職、中国で就職の3つに分かれるが、
大学院に進学する学生が比較的多く、相対的に中国に戻って就職する学生の数は減少している。
学習上の困難点
大連市内の南山キャンパスにある漢学院では日本人留学生が中国語を学んでいるが、日本語学院は旅順キャンパスにあり、日本人はほとんどいない。したがって、学生が日本人と接する機会が少ない。
また、日本人教員も授業や業務後は大連市内の自宅に帰る者が多いので、学生は授業以外に日本語を使用する機会がない。
大学院
日本語研究関連コース
構成
教員数:20名(院生指導の資格を有する教員)
学生数:160名
研究領域・方向性
日本語学及び日本文学が中心。
コースの特徴
日本語学と日本文学が中心で、大学院生のうち3分の2がこのコースに所属する。
実用系のコースとして、日中通訳、日中翻訳のコースにも3分の1の大学院生が在籍。
今後はこの実用系のコースが重要視され、2011年度は実用系コースの大学院生数が全体の約半数に増える予定である。
大学院生は修士論文を提出し審査を受ける。一次審査に不合格だった場合は二次審査を実施する。
学位授与
修士課程学位取得者:毎年60名
学位の専門領域:文学
卒業後の進路
博士号取得者:大学教員になる者が多い。
修士号取得者:公務員、研究機関、出版社等多岐に渡る。大学教員になる場合もある。
2007年より以前は、修士号取得者が大学職を得ることも可能であったが、現在は博士号取得者でなければ、非常に困難である。
留学

位置づけ
連携校との単位交換、ダブルディグリー等がある。
ダブルディグリー制度:2年間大連外国語学院で日本語を学習し、その後の2年間は日本に留学し、日本語以外の専門分野を学習し、両校の学位を取得する制度。
提携大学
明治大学、青山学院大学、立命館大学、亜細亜大学、国士舘大学、杏林大学、城西大学、城西国際大学、北陸大学、岡山商科大学、北九州市立大学
学生は在京有名大学への留学を望む傾向が強い。
留学に対する意識・条件・選抜
1学年約750名程度の学生のうち、約3分の1弱の学生が毎年日本に留学する。
留学に対する学生の意識は非常に高いといえる。
条件や選抜方法としては、大連外国語学院でのそれまでの成績、日本語能力検定試験の合否、中国での英語の試験の成績に基づいて総合的に判断する。
また、交流協定校によっては、留学生を選抜するために日本から赴き筆記試験及び面接を実施したり、説明会を実施する日本の大学もある。
留学後の学生の状況
未調査
その他情報

調査協力者
宮偉 (大連外国語学院日本語学院教授)
調査者
三宅登之(東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授)
調査日
2011/03/22
資料

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