大学名
インドネシア大学(人文科学部日本研究科)

インドネシア
地域
アジア
原語または英語名
Universitas Indonesia(Fakaltus Ilum Pengetahuan Budaya, Program Studi Jepang )
学部

構成(組織・教員数・学生数)
文学部日本語学科担当教員数:27名(うち専任13、非常勤(定年退職をした元専任教員を含む)12、日本人ボランティア教員2)
学生数:1学年の人数は約90名。現在の学生数は379名。
日本語学習の主たる目的
日本語を話すこと、書くことの両方に習熟し、日本の歴史・文化。社会を説明することができる。
理論的に思考し、分析し、日本文化の意義、日本文学・言語学の特徴を語ることができる。
日本における現象(昔と今)、多様な社会と文化を理解し、責任をもってそれを応用することができる。
必修科目
1年次前期:日本語Ⅰ(4)、日本事情(3)、日本の歴史(3)
 後期:日本語Ⅱ(4)、日本文化(3)
2年次前期:日本語Ⅲ(4)、日本文学(3)、形態論(3)、日本の地理と観光(3)、日本近代史(3)
 後期:日本語Ⅳ(4)、統語論(3)、日本の演劇(3)、日本の思想(3)、日本における社会文化理論
3年次前期:日本語Ⅴ(4)、日本の散文(3)、記号論(3)、日本交流史(3)、日本の人生観(3)
 後期:日本語Ⅵ(4)、日本の詩歌(3)、翻訳(3)、読解(3)、日本現代史(3)
4年次前期:翻訳(3)、手紙の書き方(3)、新聞読解(3)、日本のグローバリゼーション(3)
 後期:卒業論文
日本人教員情報
2人(ジャカルタ在住のボランティア教師)、会話のみを担当。インドネシアの教員の推薦によって採用、学歴は不問だが、日本語教育の経験があることが望ましい。
目標とする日本語のレベル
N2合格が目標(ただし、受験を義務づけているわけではない)
必須科目の使用テキスト
1年次~2年次:みんなの日本語
2年次~3年次:中級から学ぶ日本語 J-Bridge 
卒業生の進路
卒業生はさまざまな分野で働いており、毎年1~2人は外交官になる(学科で進路を把握することはしていない)。大学院進学者は少ない。卒業して企業で1・2年働いてから、フリーランスの仕事をしながら大学院で学ぼうという人がいる。
学習上の困難点
文字・漢字が苦手な人が多い。文法がインドネシア語と著しく異なるので、複雑な文の理解は困難である。会話も難しい。
大学院

構成
人文科学の大学院では、文学・言語・歴史・哲学の4専攻があり、このいずれかで日本を対象に研究することができる。別に日本研究センターがあり、こちらでは日本に関する研究ができる。
研究領域・方向性
文学・言語・歴史・哲学
コースの特徴
学部に直結しているわけではなく、規模は必ずしも大きくないので、かかわっている教員は少ない。
学位授与
まだ実績はない。しかし、若手教員は、博士号を取得することが望まれている。そのための期間は、授業負担を軽減するなどの配慮がなされる。
卒業後の進路

留学

位置づけ
10か月から1年間、休学して赴くのが普通。交流協定による留学が毎年7人、それに加えて文部科学省の奨学金を得たもの。私費留学をする人はほとんどいない。
提携大学
千葉大学、広島大学、東北大学、東京工業大学、東京外国語大学、創価大学、亜細亜大学、南山大学、琉球大学、早稲田大学、九州国際大学、静岡大学、福井大学
留学に対する意識・条件・選抜
ASEAN University network、ASEAN Credit Transfer System、AUN-ACTS Secretariatを通して。
留学後の学生の状況
日本語の発音が上達している。服装や髪形など外見にも変化がある。自国を相対的に見る視点を獲得し、一回り大きな世界観をもって帰ってくることが多いが、イスラム教徒の場合、宗教に対する優先度が低くなり、飲酒をしたりお祈りをしなくなったりといったことで、周囲が心配することもある。
その他情報

調査協力者
デウィ・アングラエニ・レニ、ヒマワン・プラタマ、レア サンティア
調査者
河路由佳・坂本恵(東京外国語大学)
調査日
2014/08/29
資料

コメント

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その他
・ビザのこと、費用のことを考えると、日本から日本人教師を招くことは現実的ではない。
外大関係者情報
・教員の研修のために、日本から専門家が来て、1・2回の講義をすることが望まれる。
・若手の教員の研修を受けいれてもらいたい。
・外語大で、サマーコース(6月半ばから8月末の間)を開いてもらえるとありがたいが、費用の問題が残る。奨学金があると参加しやすくなる。