大学名
台湾大学(文学院日本語文学科)

台湾
地域
アジア
原語または英語名
National Taiwan University
学部

構成(組織・教員数・学生数)
・日本語学科:1クラス50名程度(1年から4年まで計230名程度在籍)
・第2外国語(日本語):3,300人以上(1週当たり3時間程度の日本語の授業を履修)
・教員数:14名(うち日本人教員4名)

教員の専門
陳明姿(教授):日本平安時代文学・日中(台)比較文学・日本近現代文学
徐興慶(教授):日中交流史・日本近現代思想史・日本文化史
辻本雅史(教授):日本思想史 太田登(教授):日本近代文学・近代詩歌
黃鴻信(准教授):日本言語学・社会言語学
林慧君(准教授):日本言語学・日本形態学
朱秋而(准教授):日中詩歌比較
林立萍(准教授):日本語語彙
范淑文(准教授):日本近代文学(夏目漱石研究)
曹景惠(助教):日本中世文学・日中比較文学
黃鈺涵(助教):日本語教育学・日本語言語学
洪瑟君(助教):日本近代文学・比較文学
篠原信行(講師):日本文化(哲学)・日本語教育学
服部美貴(講師):言語学習・言語習得
日本語学習の主たる目的
・日本語のリスニング能力、スピーキング能力、読解能力、作文能力、翻訳力など5つの能力を兼ね備えた人材を養成し、本学科における教育の目的を確実に実現する。
・人文学的素養及び自立した思考能力を培う。
・日本の風土や習慣を熟知し、マクロ的な国際視野を持つ優秀な人材を養成する。
必修科目
1年次:日本語の総学習時間は12時間/W(1コマ=50分)。初級読解4時間、会話4時間、作文2時間、聴講2時間。
2年次:中級読解3時間、会話3時間、文法3時間、作文2時間、翻訳2時間。
3年次以上:上級日本語作文・会話、新聞、文学精読、翻訳、文学史などの専門科目が開講。(また、中等教育における日本語教育に興味をもつ学生向けに、日本語教育の授業も開講)
日本人教員情報
日本人教員(4名)の専門:
辻本雅史(教授):日本思想史
太田登(教授):日本近代文学・近代詩歌
篠原信行(講師):日本文化(哲学)・日本語教育学
服部美貴(講師):言語学習・言語習得

日本人教員の担当科目:
謝豊地正枝(教授):言語学名著選読、日英通訳、日本戯劇導読
太田登(教授):上級読解、作文三
篠原信行(講師):会話一、会話二、作文二、翻訳二、日本史
服部美貴(講師):会話一、作文二、翻訳二
目標とする日本語のレベル
・日本語能力試験N1
・本学科の学部における目標はマクロ的な国際視野を兼ね備え、更に日本語及び日本文化の専門知識を有し、日本語学(日本語教育)や日本文学(文化)の知識に通暁した、人文学的素養と自立した思考能力を持つ、日本の風土や習慣を熟知した学生を育成することである。これにより、日台の架け橋として多領域の専門人材を養成することを目指している。
必須科目の使用テキスト
『みんなの日本語』(スリーエーネットワーク)
『新文化初級日本語』(文化外国語専門学校)
『圖畫日本語作文入門』(豪風出版社)
『輕鬆聽日語1、2』(文化外国語専門学校/雙大出版公司)
『毎日の聞きとり50日/每日聽力日本語:50日課程-初級Ⅰ・Ⅱ』(大新書局)
『文化中級日本語 II」(雙大出版公司)
『日本語表現文型』中級(筑波大学日本語教育研究会)
『新日本文学史』(文英堂)
『日本文芸鑑賞事典』(ぎょうせい出版)
『日本近代文学大系』(角川書店)
『日本語文型辭典』(くろしお出版)
『日本古典文学全集』(小学館)
etc.
卒業生の進路
学術的教育研究、日本語教育・翻訳等に従事。
在学中に法律・政治・貿易・経済・企業管理・会計・金融などの科目の履修者は、外交・国際関係・国際貿易方面などでも活躍。
学習上の困難点

大学院

構成
・大学院:1クラス14名程度(1年から4年まで計45名程度在籍)
・教員数:専門教員9名(うち日本人教員2名)/兼任講師4名(うち日本人教員1名)
教員の専門
陳明姿(教授):日本平安時代文学・日中(台)比較文学・日本近現代文学
徐興慶(教授):日中交流史・日本近現代思想史・日本文化史
謝豊地正枝(教授):日本語修辞学・日本語句法学・認知言語学・意義論・日中比較言語学
太田登(教授):日本近代文学・近代詩歌
黃鴻信(准教授):日本言語学・社会言語学
林慧君(准教授):日本言語学・日本形態学
朱秋而(准教授):日中詩歌比較
林立萍(准教授):日本語語彙
范淑文(准教授):日本近代文学(夏目漱石研究)
何瑞籐(兼任教授):台日比較文化論
米山禎一(兼任教授):日本近代文学(白樺派文学)
趙順文(兼任教授):日本語句法学・日本語篇章分析・一般言語学
何思慎(兼任教授):日本外交(日台中三辺関係)・日本政治・日中比較文学
研究領域・方向性
・修士課程は2003年に設立され、学部の教育目標を継続し、日本語、日本文化の専門知識と国際的視野を具える人材を養成する。主な目的は関連する高度な研究課程を通して、本学部の教育目標を更に深化させることである。院生の問題発見能力を訓練し、研究方法等の深く考える過程を通して、院生の独立した思考及び革新的な研究能力を高めることを主な目標としている。
・日本言語学(日本語教育)、日本文学(文化)における専門領域の研究能力を培う。
コースの特徴
授業は学生の発表と教師の解説という双方向の議論という形で進行する。日本籍教授の密集講義と結びつけながら、院生と教師の双方向の交流を強化し、討論と思考という形によって学生の「問題発見・解決」の能力を呼び起こし、学生の創新的な研究能力を培う。
院生は学業期間の一・二年目に、各種の専門課程の修習によって学識を深め、授業以外の時間に興味を持った研究テーマの参考資料を収集・読解し、着実に個人の専門研究の構成を形作る。更に指導教授の指導の下、三年以内に独立した思考及び革新的な研究能力を確立し、修士論文を完成させる。
学位授与
修士号(言語学(教育)26人、文学(文化)27人)
卒業後の進路
学術的教育研究、日本語教育・翻訳等に従事。
在学中に法律・政治・貿易・経済・企業管理・会計・金融などの科目の履修者は、卒業後、外交・国際関係・国際貿易方面などで活躍。
留学

位置づけ
日本の交流協定大学へ、毎年20名程度交換留学生として留学している。
提携大学
交流協定大学:北海道大学、東北大学、京都大学、九州大学、お茶の水女子大学、琉球大学、東京大学、東京外国語大学、東京学芸大学、名古屋大学、岡山大学、大阪大学、筑波大学、神戸大学、長崎大学、金沢大学、横浜国立大学、東京工業大学、同志社大学、国際教養大学、関西大学、慶応大学、明治大学、創価大学、青山学院大学、上智大学、早稲田大学、神奈川大学、関西学院大学等の29大学。
留学に対する意識・条件・選抜
交換留学選抜試験:国際交流センターが統一試験を実施して選考する(毎年11月頃)。
試験問題:小論文(英語・スペイン語・フランス語・日本語とも同じテーマで実施)(試験時間:100分間)
学生には、学生の日本の実社会・文化を体験することや日本語会話力の向上を期待する。
留学後の学生の状況

その他情報

調査協力者
陳明姿(台湾大学文学院日本語文学科教授、学科主任)
調査者
望月圭子(東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授)、谷口龍子(東京外国語大学国際日本研究センター准教授)
調査日
2014/03/17
資料

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その他
沿革:
文学部外国語文学科において日本語教育を行っていたが、1994年8月に日本語学科として独立、台湾における国立大学初の日本語学科の設立となった。
教学目標及び学術活動:
台湾内各大学の日本語学科・研究科との協力の下、全国的な学会組織を作り、定期的にゼミを行っている他、日本から著名な学者を招聘し講演会を開催。これに加えて、日本の国立大学や有名私立大学とも学術提携をし、交換留学生を派遣するなど、学生の日本語能力の向上を図っている。また、日本語学・日本文学方面における学術研究人材の育成を目指して、2003年度に大学院修士課程の日本語文学研究科が設立された。

大学HP日本語版: http://homepage.ntu.edu.tw/~japanese/ja/j-ver/j-intro.htm
外大関係者情報